【サマーヒル通信】としえ先生の理科教室~密度の原理を理解して完熟トマトを探す~




スペシャル講師。元青山学院高等部理科教員、大学院・物理学専攻の修士号、としえ先生。
週1回サマーヒルに在室しております。
いつもの生活の小一時間、理科教室が開催されるようになりました。
この日は「密度」の続き。
こちらは、小4・中1・中3の教科書に出てくる内容です。
「金属、水、空気と温度」
「身の回りの物質とその性質」
「浮力」
このあたりの単元です。
まず「密度とは」!
密度とは、ものがどれくらい詰まっているかを表すもので、一定の体積あたりの質量のこと。
身近な密度といえば、、電車の混雑具合でしょうか。これは人口密度ですね。ちなみに、日本の人口密度は、世界でも高いほうで30位。国内だと、1位: 東京都、2位: 大阪府、3位: 神奈川県!予想どおりかな。人口密度が低いのは北海道!
今回実験したのは、身の回りのいろんなモノや液体の密度。
水の密度は1.0 g/cm3。これは、1cm3(縦・横・高さが1cmの空間)あたりの水が1gの質量を持つことを意味します。
その後、いろんな物質の密度をご紹介。密度が異なることによって、水に浮くかどうかを調べました。
基本!物質の密度が低いと水に浮く。逆に密度が高いと沈みますよ。
さあでは。お部屋にあるものは浮くか沈むか試してみよう~!!!!みんな走っていろんなモノを持ってきました。
レゴブロック、フィギュア、野球ボール、トミカ…意外と沈むものがなく、後半は重たいもの探しになりました。
続いて、としえ先生が持ってきたのはミニトマト。
早々に食べたくなる生徒が前のめりでしたが、、、。
トマトは、甘いトマトと酸っぱいトマトがあるでしょう。「甘い」というのは、糖がギュギュっと濃縮されている状態。完熟トマトは、水分量が少なく糖度が高くなっている、つまり密度が高くなっているトマトなのですね。
甘いトマトさんは水に沈むんですよ!
さて、この日もってきたトマトはみんな沈みました。
では、この中から一番甘いトマト決定戦!!!
ということで、塩・砂糖を少しずつ水に加えて溶かして、水の密度を高くしていきました。最後まで浮かずに沈んだトマトが一番甘いのですよ。
「最後まで残ったトマトは俺のだ!!」生徒の熱量は最高潮。
すると、、、、、
密度の低いミニトマト(酸っぱい)は浮き始めましたよ。
密度の高いミニトマト(甘い)は沈んだまま。
「うわーーーーーー浮いた~~~~~!!!!!!」
本日もキラッキラの歓声をありがとう。
浮いたトマトと沈んだトマト、ちゃんと食べて味を確かめて、甘い~酸っぱい~確認ができました。
みんな育ちざかりではらぺこなのでね、食品を使った実験はとても習熟度が高いかもしれません笑
学習効率、これも密度ですね。
本校、小学生から中学生までおりますが、こういった学習はみんな一緒に。
現象から学ぶスタイルの日本サマーヒル・アカデミーのサイエンスクラス。
全ての実験で、小中学校で学習する単元をすべて、虫食いする形で学べるように考え中。
これなら学年関係のない授業が受けられるでしょう。